この記事では、春~初夏(3月後半、4月、5月、6月ごろ)の生け花、フラワーアレンジメントの花展、作品展によく使われる枝もの・葉ものをご紹介しています。出回り時期のおよその目安も知ることができますので、ぜひ華展の花材選びの参考にしてみてください!
こちらの記事もどうぞ「お花選びの参考に!春~初夏の花展によく使われる花材(1)~お花編~」
■目次
〇緑の枝もの
|ドウダンツツジ
|木苺
|キバデマリ
|雪柳
|姫ミズキ
|ムシカリ
|夏はぜ
|錦木
|ベニスモモ
|その他ソケイ、ガクアジサイ、イボタ、山りょうぶ、ナナカマド、マサキなど
〇花つきの枝もの(花木)
|桜
|コデマリ
|バイカウツギ
|姫リョウブ
|スモークツリー
|山吹
|国産ライラック
|その他の花木利休梅、黒蝋梅など
〇実つきの枝もの(花木)
|ブルーベリー
|サンキライ
|房すぐり
|山ごぼう
〇葉もの、穂もの
|シャガ
|オクラレルカ
|ナルコラン
|キキョウラン
|スモークグラス
|アワ
|ガマの穂
〇通年、準通年の枝もの・葉もの
|やなぎ類
|ユーカリ類
|キウイのつる、赤づる
|ドラセナ類
|ハラン
|タニワタリ
|入才(ニューサイラン)
|ヤシ類
|シダ類
|モンステラなど一枚葉
|トクサ・フトイ
|ルスカス
|スチールグラス・ベアグラス
〇終わりに
|掲載外商品のお問い合わせ
◆緑の枝もの
4月~6月ごとは瑞々しい芽吹きや新緑の枝ものが次々に登場します。人気のドウダンツツジなども良い時期になります。ぜひ作品に取り入れて頂きたいと思います。
※記載しております出回り時期はあくまで目安となります。またはなどんやでの取り扱い時期を目安としております。気候により毎年時期は変動しますのでご参照の際はご注意下さい。
・ドウダンツツジ /5月初旬ー6月頃
初夏の枝もの人気ナンバーワンのドウダンツツジ。ここ数年で日持ちの良い枝ものとして認知度も高まり大変人気の枝ものです。夏の枝ものですが酷暑の時期には弱いので葉がしっかりしてから梅雨の時期くらいまでがおすすめです。こちらの水揚げ記事も参考になさってください。
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・木苺 / 出回り時期3月~11月ごろ
木苺は時期によって表情が大きく変わる枝ものです。3月ごろの芽出しのものは春の訪れを演出し、つややかな青葉の時期には涼感を、秋には紅葉の風情を魅せてくれます。
アレンジや花束にコンパクトに使える「木苺べビーハンズ」はフラワーシーンの1年の長い時期において重宝する花材です。
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・キバデマリ/ 出回り時期 3月~4月頃
茶色の枝と、黄緑色の小さな葉色のコントラストが可愛い枝もの。1本棒ですがコンパクトなアレンジなどにも使いやすくナチュラルな春の雰囲気です。金葉こでまりとも呼ばれます。
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・雪柳 / 1月~10月頃
季節により大きく表情の異なる枝ものです。12月の後半から花芽の付いた枝が始まり初春の雰囲気を出します。3月頃には白い花が良く咲き、花の時期は3月いっぱい頃まで。5-6月頃からは新緑の葉の時期となり、9月頃からは紅葉染めの雪柳が活躍します。(本物の紅葉は葉が落ちやすいです。)
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・姫水木 / 4月下旬~7月中旬ごろ
年明けごろから蕾のついた花木として登場します。開花には時間がかかりますが黄緑色の小さな明るい花を咲かせます。樹皮もなめらかで、しなやかで矯められます。で美しくアレンジの挿し枝としても使いやすいです。花が終わり、4月中旬ごろからは若葉の枝ものとして入荷します。扇のような蛇腹の特徴的なリーフで軽やかな雰囲気です。
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・ムシカリ / 3月中旬~4月中旬ごろ
ガマズミの一種。新緑の枝の時期に入荷します。漢字名は「虫狩」葉が虫に食べられやすいことから。二股に大きく分かれていく枝もので、蛇腹状の葉が芽吹いています。
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・夏はぜ / 4月下旬~7月頃
生け花には欠かせない夏の枝もの。風情のある枝ぶりとやや赤みを帯びた(部分もある)葉が山野の雰囲気を演出します。時期になるとたわわな実がついておりこれも風情があります。乾燥した葉の質感ですが、乾ききってしまわないように特に保湿が大切かと思います。暑すぎるのは苦手
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・錦木 / 通年
季節よって表情の異なる枝ものです。初夏から秋口にかけては青葉、堂々としたたっぷりの枝ぶりで大作にも使いごたえがあると思います。
「錦」の名前の通り晩秋にかけては良く色づきますが、真っ赤になったものは程なく落葉します。枝には突起があり非常に個性的な樹皮です。落葉の時期には樹皮を特によく観察することができ
デザインへ生かすこともできます。枝を見せるクラフト的な使い方にも。太い部分は固いですが、先端にかけてはある程度しなやかで、矯めてリース状に丸めることも出来ます。
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・ベニスモモ 5月頃~10月ごろ
チョコレート色の銅葉が特徴的な枝もの。落葉前の色づきというわけではなく元々の色です。貴重なカラーリーフとして作品の存在感をupさせます。
黒系の洋花やシックなデザインにも良く似合い、ワンランク上のラグジュアリーな雰囲気に仕上げてくれます。
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・そのほか 春~初夏の枝もの 取り扱い時期
ソケイ4月~9月ごろ
ガクアジサイ3月~5月ごろ
イボタ5月~6月中旬ごろ
山りょうぶ4月下旬~5月中旬ごろ
ナナカマド 時期により葉の大きさ実付きなど異なる。
◆花つきの枝もの(花木)
1~3月の春の花木シーズンは終わり、種類もぐっと減ってきてはしまいますがこの時期に開花する花木もあります。
※記載しております出回り時期はあくまで目安となります。またはなどんやでの取り扱い時期を目安としております。気候により毎年時期は変動しますのでご参照の際はご注意下さい。
・桜/ 1月~4月初旬ごろ
年明けから入荷が始まり、品種の増えるメインシーズンは2月後半から3月下旬ごろ。4月1週目くらいまでの入荷になりますが年によっても変動します。
啓翁桜、東海桜、彼岸桜、おかめ桜、ひより桜、吉野桜、八重桜など。
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・コデマリ/ 1月~4月初旬ごろ
年明けから息の長く続く花木ですがこの時期は終了間際です。毬状の小花の集合が連なりとても豪華です。ご家庭のインテリアなどにもおすすめです。
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・バイカウツギ / 取り扱い時期 4月中下旬~5月初旬ごろ
梅花空木。さわやかな新緑と白花(あるいはつぼみ)が付く初夏の枝ものです。
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・姫リョウブ / 4月下旬~5月頃
穂状の白花が咲く初夏の枝ものです。アレンジメントやご家庭のインテリアにも大変人気があり欠かせない存在です。花は開花すると小さなブラシ状になり時期によってもボリューム感が異なります。
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・スモークツリー /5月下旬~6月中旬ごろ 産地による
けむりの木とも呼ばれる、ふわふわ穂状の花が特徴的な枝もの。ドライフラワーなどに特に人気ですが生花と組み合わせる枝ものとしてもこの時期使ってみたい枝ものです。
パーツにカットしてアレンジやリースにするほか、枝を生かすとユリやダリアなどの大型のお花とも組み合わせることができます。
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・山吹 /3月中下旬~4月下旬 ※年により変動
山吹色の語源のバラ科植物。しなやかな曲線を描く姿は何ともいえない優美さがあります。
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・国産ライラック /4月中下旬~5月初旬 ※年により変動
こぼれるような花房の雰囲気が美しいライラック。出回り時期が短いです。
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・そのほか 春~初夏の花木 取り扱い時期
利休梅(利久梅)3月中下旬~4月頃
黒蝋梅4月~5月ごろ
◆実つきの枝もの
さわやかな青実をつける枝ものたちをご紹介します。初夏の瑞々しさを演出するのにぴったりの素材です。
シーズン内でも実の大きさやボリューム感などは移り変わります。
・ブルーベリー /5月中下旬~7月初旬
清涼感のある緑の実付き。アレンジメントやフレッシュリースの素材として人気の枝ものです。入荷終盤には青っぽく熟した実も含まれてきます。
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・サンキライ /5月中下旬~9月ごろ
つる状の枝に青実。山採りのもので時期によっての実の大きさやボリューム感が違い、野趣があります。
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・フサスグリ /5月中下旬~6月中旬ごろ
プルプルとした質感の実。枝は固く直線的ですが季節の素材感が楽しめます。カシス(黒フサスグリ)とは近縁種だが別のもの。
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・ヤマゴボウ /6月~9月ごろ
厳密には枝ものではなく、草花になりますが大型な形状を生かして枝もの的に使います。
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◆初夏の葉もの
葉ものにも季節感を。この時期に特に人気のグリーンたちをご紹介します。
・シャガ / 通年~冬は少ない
初夏の風情のシャガの葉。葉が細く長いタイプの「琉球シャガ」は4月~9月頃出回ります。
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・オクラレルカ /通年~不定期停止あり
アヤメ科植物オクラレルカの葉。花の流通はごくわずかな時期ですが、葉ものは通年通して生け花などに使用されます。
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・ナルコラン /4月中旬~5月頃
白斑のコントラストに清涼感のある葉もの。時期が早いと葉が若く黄色くなりやすいのでシーズンの中でも中旬くらいがおすすめ。
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・キキョウラン /通年~冬場は少ない
入才よりも柔らかく曲げたり巻いたりしやすいリーフ。産地での葉先カットあり
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・スモークグラス /通年~冬場は少ない
シャワーのような緑穂。作品にボリュームと空気感を持たせます。田舎のイメージで和風デザインやシャンペトルブーケなどにも。
6月頃は種が付く時期です。虫ではありません。
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・アワ(粟)の穂 /5月中下旬~秋頃 ※品種により変動
夏の時期はふわふあわの緑アワ、秋の時期には赤みがかった大房アワが入荷します。
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・ガマ(蒲)の穂 /6月中下旬~9月下旬ごろ
田舎の景色を切り取ったようなナチュラルな花材。細めのヒメガマ、太目のオオガマ。
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◆その他、季節の穂ものはこちら。
花展によく使われる通年出回りの枝もの
比較的通年(もしくは時期が長い)入手しやすい枝もの・葉ものをご紹介します。先にご紹介した季節花材との組み合わせでより深みのある作品に仕上がります。
・ヤナギ類
種類の多い枝もので年間の利用シーンは多い花材です。3月~初夏にかけて新芽の時期に一時的に入荷が止まります。
季節によっての枝の固さ具合や葉の有無が異なりますが全般的に晩秋~芽がでる前までが安定シーズンです。
ウンリュウヤナギ 新芽時期を除く 7月~4月頃
ドラゴンヤナギ 〃
石化柳 8月下旬~4月頃
赤目柳(猫柳)10月~3月初旬頃
小豆柳 11月下旬~12月頃
行李柳 10月~12月頃
しだれ柳 12月頃(正月前の入荷がほとんど)
黒芽柳 1~3月頃
など
・ユーカリ類
ドライフラワーなどにも人気のユーカリは、秋から春ごろまでが多く国産品が出回るおすすめシーズンです。初夏~初秋ごろまでは若葉の時期になり葉がやわらかく秋冬と比べると水落ちしやすい特性で入荷も少な目です。
・キウイのつる・赤づる
キウイのつる枝。時期により葉の有無や樹皮の固さが異なります。
赤づるはドライ状の枝ものでクラフトやリース土台などにもよく利用されます。
花展によく使われる通年出回りの枝もの・葉もの
・ドラセナ類(コーディライン) / 通年~
種類の豊富な葉もの。黒や赤のカラーバリエーション、形状も品種によりそれぞれ違います。フラに人気のティリーフもドラセナの一種です。
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・ハラン / 通年~
生け花では欠かせないハラン。初夏の時期に一時的に入荷が止まることがあります。
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・タニワタリ / 通年~
艶のある1枚葉。太さ長さなど季節や産地によって異なります。とても長持ち。巻いたり立てたりなど。エメラルドウェーブやラッフルタニワタリなど個性的な種類も
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・入才(ニューサイラン) / 通年~
固めでしっかりの葉もの。咲いて曲げたり造形的なデザインに向きます。冬場は細く短めの傾向
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・ヤシの葉 / 通年~
ソテツやアレカヤシ、フェニックスなど。軽やかな空気感を演出したり、バック処理的に使われたり色々です。
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・しだ類 / 通年~
定番のレザーファンからフラに人気のタバリアファン、ドライに人気のアンブレラファン、シースターなどなど
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・モンステラなど / 通年~
モンステラを代表とした1枚葉 ソテツ、フィロデンドロン、クッカバラなど
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・トクサ、フトイ / 通年~
線の葉もの。造形デザインに
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・ルスカス / 通年~
・ベアグラス、スチールグラス / 通年~
線の葉ものたち。束にして巻いたり線を強調したりなど造形的なデザインに好まれます。
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おわりに ~掲載外のお花のお問い合わせ
いかがでしたでしょうか。
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