フラダンスの髪飾りは、花冠のような「レイ・ポオ」、そしてクリップでとめる「ココ」の、大きく二種類に分けられます。今回は、それぞれの違いや、着けるときのポイントについてのお話です。
フラダンスの髪飾り
フラダンスの衣装の中でも、ひときわ目をひく髪飾り。髪をいろどるカラフルな花や葉は、フラを楽しむダンサーたちの表情に、いかにも南国らしい華やかさを添えてくれます。
そんなフラダンスの髪飾り、じつは「レイ・ポオ」と「ココ」という、ふたつの種類に大きく分けられるのをご存じでしたか?このふたつはその形がちがうだけでなく、それぞれを身につける踊りの種類も異なっています。
「レイ・ポオ」
レイ・ポオは「レイ」という名前の通り、まるい輪のかたちをしており、花冠のように頭にのせて使われます。草木の葉や花などがたくさん編み込まれた、ボリュームのある髪飾りです。
レイ・ポオが使われる踊り
レイ・ポオは、「フラ・カヒコ」と呼ばれる古典スタイルのフラダンスを踊るときに使われます。「フラ・カヒコ」は神々に捧げる神聖な踊りであり、髪飾りをはじめ身につける装飾品は、すべて神への敬意を表しているそう。メロディアスな伴奏はなく、素朴な打楽器と詠唱にあわせて踊る、力強く勇壮な動きが特徴です。
レイ・ポオの着け方
レイ・ポオをカチューシャのように後ろ下がりに着けている人も多いのですが、これだとフラダンス的にはちょっとアカ抜けない印象に。
レイ・ポオは、眉のすぐ上あたりから水平、もしくは前下がりに着けましょう。髪飾りというよりは、御神輿をかつぐときのハチマキのような感覚で着けると、バランス良く見えます。
「ココ」
「ココ」は、クリップやピンで髪に直接とめるタイプ。花嫁のヘッドドレスのような、エレガントで華やかな髪飾りです。
ココが使われる踊り
古典的な「フラ・カヒコ」に対し、「フラ・アウアナ」は現代スタイルのフラダンス。ゆったりとした優雅な動きが特徴で、スティールギターやウクレレなどによる、いわゆるハワイアン・ミュージックにあわせて日常的に楽しまれています。ココは、この「フラ・アウアナ」で使われる髪飾りです。
ココの着け方
ココを着ける位置は、耳の後ろあたり。既婚者の場合は自分から見て左側に、未婚者は右側に着けるとされています。でもじつは、既婚者でも「もっと素敵な人を募集中」なら右に、未婚者でも「心に決めた人がいる」なら左にと、髪飾りにひそかなメッセージを込めることもあるのだとか。なんだかちょっとロマンティックですよね。
ロコ気分で楽しむ髪飾り
神々への深い想いや、小粋な恋のメッセージが込められたフラダンスの髪飾り。発表会などステージの上ではもちろん、いつものレッスンのときにも、本場のロコを気取ってさりげなく髪に花を挿してみるのも素敵です。
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