草花を押して平らに乾燥させた押し花。子どもの頃に、押し花で本に挟むしおりを手作りした方もいらっしゃるかもしれませんね。
押し花は本に挟むだけでも作ることができます。ですが、押し花に向いている花の種類や作り方のコツを知っていると、より綺麗で発色の良い押し花を作ることができます。綺麗な押し花の作り方や押し花を使ったアレンジ作品などをご紹介します!
【目次】
押し花とは? その魅力
きれいに仕上げるための3つのコツ
押し花に向いている花の種類は?
押し花の作り方 ー1 本に挟む
押し花の作り方 ー2 低温のアイロンで乾燥させる
押し花の作り方 ー3 電子レンジならまとめて作れちゃう
押し花ができたら何作る?
押し花とは? その魅力
押し花はドライフラワーと同様、お花を乾燥させたものです。ドライフラワーとの違いは、ドライフラワーは立体を保ったまま加工するのに対し、押し花は平らに仕上がるため作品づくりに加工しやすい点があります。
例えば、結婚式や入学・卒業など、記念の花束を思い出として長く残せる「アフターブーケ」。お花をドライフラワーではなく押し花で残すこともできます。お花を押し花にして好きなデザインにレイアウトすれば、まるで絵画のような美しい見た目で保存することも可能です。
きれいに仕上げるための3つのコツ
本に挟んだだけでも押し花はできますが、コツを抑えないとせっかくの色が抜けてしまうことがあります。綺麗な押し花を作るポイントを押さえておきましょう。
新鮮な花、開いてすぐの花
お花は開花してまもない綺麗に咲いた状態のものを使いましょう。お花がピークを過ぎて開ききっていると、仕上がりの色が悪くなってしまうこともあります。
自分で収穫したお花を使う場合は、採ってから時間が経っていないできるだけ新鮮な状態で加工するのがおすすめです。
作る時も、保存するときも、しっかり乾燥させる
できるだけ素早く、しっかりと乾燥させることが色落ちさせないポイント!押し花専用の乾燥シートの使用をおすすめします。
下処理はきちんとする
お花はなるべく厚みを残さないようにするのがポイント。茎をカットする際は、根本のギリギリのところでカットすると綺麗に仕上がりやすくなります。
押し花に向いている花の種類は?
小学校の自由研究で「朝顔の押し花」を作った経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、選ぶお花によっても押し花づくりの難易度は変わってきます。朝顔や、生花で人気のバラ、チューリップなどはどうなのか?詳しくご紹介します。
押し花にする花のチェックポイント
具体的にどこを見れば難易度が分かるのか。押し花に向いているお花の特徴は以下3つです。
- 水分が少ないお花
- 花びらが薄いお花
- 花びらの重なりが少ないお花
きれいな押し花を作るには、できるだけ短時間でしっかり乾燥させることが重要です。そのため、水分が多い・厚みがある・花びらの重なりが多いお花等は押し花向きではありません。
比較的作りやすい初心者向け 桜、かすみ草、紫陽花、四葉のクローバーなど
具体的に、初心者さんでも挑戦しやすい押し花向きのお花をご紹介します。ここに載っていないお花は、上でご紹介した「押し花に向いているお花の特徴」と照らし合わせてご検討ください。
押し花上級者向け チャレンジしたい バラ、ひまわり、カーネーション
人気はあるものの、初心者さんには難易度高めのお花は以下が挙げられます。
まずは簡単にできるお花からチャレンジして、慣れてきたら上級者向けのお花にチャレンジするのも良いでしょう。
水分が多い・厚みのあるお花に挑戦する場合は、乾燥シートをこまめに取り替えてできるだけ短時間で乾燥させると失敗しにくくなります。バラなど花びらの重なりが多いお花は分解して花びらの状態で押し花にするのもおすすめです。
押し花の作り方 ー1 本に挟む
本に挟む方法は最も代表的な作り方です。メリットは誰でも簡単にできること、植物本来の色合いを引きだしやすいこと。デメリットは時間がかかることです(お花により3~10日程度)。また、お花の種類によっては乾燥期間中こまめに乾燥材を取り替える必要があります。
100均だけでも揃う? 必要な材料、道具
必要な道具は以下の通りです。
大半が身近にあるもので揃います。押し花キットなど必要な材料がまとまっているものもあります。また必須ではありませんが、ピンセットがあると作業がしやすいです。
1)ティッシュペーパーに、花を並べる
お花をティッシュペーパーの上に重ならないよう一枚ずつ並べます。
2)乾燥シート、新聞紙でサンドする
1)の上にティッシュペーパーを重ねて、押し花用のシリカゲルシートまたは新聞紙でサンドします。
3)本などの重しを乗せる
2)の上に本や雑誌などの重しを置き、そのまま乾燥させます。
4)吸水紙、新聞紙をとりかえる
翌日になったら乾燥シート(または新聞紙)を取りかえます。この時お花をサンドしているティッシュは触らないでください。どのくらいの頻度で取り換えるかはお花の水分量や厚みにより異なります。お花の種類や状態を見ながら判断しましょう。
5)花が乾燥していたら完成
大体3日~1週間ほどで完成です。お花の種類によってはそれ以上かかる場合もあります。
押し花の作り方 ー2 低温のアイロンで乾燥させる
アイロンを使って押し花を作る方法もあります。本で挟む方法と比べて短時間で作れるため、急ぎの場合におすすめです。デメリットはアイロンの熱でお花が変色する可能性があることや、お花が張り付いて剥がしにくくなる可能性があることです。
本を乗せる代わりに、低温のアイロンをあてる
アイロン台の上にティッシュを敷いてお花を並べます。その上にティッシュを重ねて、低温に熱したアイロンを20~30秒ほどあてます。アイロンを離して一度お花を冷まし、再度10秒ほどアイロンをあてます。
乾燥スピードはお花によって異なるので、様子を見ながら「冷ます・10秒くらいあてる」を繰り返します。お花がパリッとして完全に乾燥したら完成です。この方法なら、1日で押し花を作ることができます。
アイロンを使う時の注意点
やけどに気を付けることはもちろんですが、やり過ぎてお花が焦げてしまわないようにご注意ください。また特に水分量の多いお花は変色のリスクがあります。
押し花の作り方 ー3 電子レンジならまとめて作れちゃう
電子レンジを使って押し花を作る方法もあります。手早く短時間で押し花を作りたい時におすすめです。デメリットは、加熱しすぎると変色したり、花弁がくずれたりする可能性があります。
必要な材料、道具
- お花
- 段ボール 2枚(電子レンジに入るサイズにカット)
- キッチンペーパー
- 輪ゴム
1)キッチンペーパーに、花を並べる
カットしたお花をキッチンペーパーに重ならないように並べます。
2)吸水紙、段ボールでサンドし輪ゴムでとめる
1を段ボールの上に乗せ、上からキッチンペーパー、段ボールを重ねてお花をサンドします。お花がずれないよう注意しながら全体を輪ゴムで固定します。
3)電子レンジの時間は600wで50秒程度
600wで50秒(40秒~1分の間)程度加熱します。
4)常温で乾燥・冷却
段ボール、キッチンペーパーを剥がしてお花を常温で乾燥させます。必要な加熱時間はお花によって異なります。触れてみてまだ水分が残っている場合は、10~20秒くらいずつ追加加熱してください(加熱しすぎに注意!)。お花が完全に乾燥してパリっとしたら完成です。
押し花ができたら何作る?
定番のしおりやコースターは、ラミネートありなしで、こう変わる
押し花を使った作品といえば、本に挟むしおりを思い浮かべる方も多いでしょう。お花を直接紙に貼りつけて作ることもできますが、ラミネートをすると丈夫で長持ちします。
レジンを使って、押し花のスマホケース、キーホルダー
レジンを使った押し花作品も人気です。透明感のあるレジンの中にお花を閉じ込めて、スマホケースやキーホルダー、イヤリングなどの美しいアクセサリーを作ることができます。
★ストラップの作り方はこちら
押し花ネイルで、指先を飾る
押し花はネイルデザインに使われることもあります。絵とは違った本物のお花の可愛らしさが人気です。一般的に、爪の大きさに合わせて5mm以下くらいの小さなお花が使われます。
押し花を使って、ボタニカルキャンドル
押し花はキャンドル制作にも人気があります。キャンドルの中に色とりどりのお花を閉じ込めたら幻想的な雰囲気のボタニカルキャンドルになります。
また、出来上がったキャンドルの外側に直接押し花をを貼りつけても素敵なアレンジ作品になります。
★詳しい作り方はこちら
押し花アートやフォトフレームの飾りに
押し花を使った代表的な作品といえば、押し花アートも有名です。お花を使っていろんな世界観が表現できることもあり、各地で展覧会が開催されたりと根強い人気があります。最近では透明のガラスフレームを使って、お花が浮いているような新感覚の押し花アートを楽しむこともできます。
シンプルなフォトフレームの周りにお花を散りばめて、自分だけのオリジナルフォトフレームを作るのも素敵ですね。
楽しみ方色々、押し花
押し花の魅力は伝わりましたか?じっくり時間をかけて押し花作りを楽しむのも良し。オリジナリティ溢れる作品づくりを楽しむのも良し。押し花には様々な楽しみ方があります。
はなどんやアソシエなら、押し花作りに使える生花や押し花乾燥シート、押し花作品づくりに必要なレジン液やキャンドル材料など、お花やお花に関連するアイテムを豊富に取り扱っています。
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