入荷時、固いつぼみのこともある花つきの枝もの。
失敗せずに開花させたい方のために、お手元で開花を促進させる方法をご案内いたします。今回は切り枝の「河津桜」を例に開花促進を行ってみます。
2/5(金)17時ごろ 入荷日当日の様子。
2/3 午後3時。入荷時の画像。
ものすごく固いつぼみではありませんが、咲いているお花は全くありません。
お水につけただけの状態でも開花はしていきますが、なるべく開花を促進するべく工夫をしていきます。
1)枝を割る・短くする。
水揚げ前に、茎にタテに割り込みを入れます。樹皮を削いだり、金づちで叩いて繊維を細かくするなども同様の効果です。
長さが不要な場合は、このように思い切って短く切り分けてみましょう。
導管の距離が短くなり、お花に水が早く行き渡ります。
2)枝に水分を与える。
枝全体にシャワーなどでお水をかけてあげます。
3)ぬるま湯で水揚げ
特に冬場ですが、水温が冷たすぎることがあります。40度程度のぬるま湯につけてあげると水の吸い上げがよくなります。熱湯とお水を混ぜて調節してみてください。花瓶のお水はたっぷりなるべく深く。栄養剤があればこのタイミングで使います。
4)枝全体をビニルで覆う。
深水に生けた状態で、枝全体をごみ袋などで覆います。お花の開花は加温と保湿がポイントになりますので新聞紙よりも保湿効果の高いビニルがおすすめです。
更にビニルの内側にもたっぷり水を吹きかけておきます。
5)暖かい場所、日の当たる場所に保管する。
お部屋の中でもなるべく暖かい場所、日の当たる場所に置きましょう。
日中は窓辺、夜間は暖房のお部屋など。
つぼみのままで咲かないという場合は、開花に必要な保湿が十分でない可能性があります。思っている以上に冬場の室内は乾燥しやすいものですので花芽が乾ききって手遅れになる前に、
・枝を短くする
・ぬるま湯
・霧吹き
・ビニル
・加温
をお試しいただければと思います。またこれらの方法はユリなど
開花に時間のかかるお花にも有効ですので同様にお試しください。